セツナイ恋愛短編集―涙と絆創膏―
幼馴染みのケイが
最近バーでバイトし始めた


バーテンってやつ


私とケイは同じ大学

私がケイを追っかけるようにして
同じサークルに入った


「みんな遊びに来いよ。ちょっといい雰囲気で
シャレてんだ」


ケイがあんまり自慢げに言うもんだから


同じサークル仲間の男女で盛り上がっちゃって


イベント帰りに遊びに
行った




ケイが教えてくれた
住所に言ってみると



「…ここか?」

色とりどりな私達とは
ちぐはぐなほど



重厚な
あめいろの木の扉が


私達を
阻んでいた


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