嘘吐き


彼の荒れた息が私の耳にかかる。



「俺は今すごく満たされた気分なんだけど
里奈は満足してくれた…?」



「うん…」



悔しいけど本当に気持ち良かった。


何故にこうも彼の前だと嘘を吐けなくなってしまうんだろう…


そんな気持ちだと気付かれないように、シャワーを浴びてくることにした。



「お風呂入ってくるね」

「俺も一緒に…」


「だめ」


拗ねている涼を無視して、風呂場へと向かった。

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