嘘吐き

彼の舌が体中を這う。



少し甘い声をあげて鳴いてみれば、嬉しそうに微笑む。



求めればいくらでも与えてくれる。


単純な人。



「里奈…一緒にいこ?」



何でこうも、みんなは一緒ってことにこだわるんだろう。
なんて、こんなシチュエーションで考える私はおかしいのだろうか。


冷静さを保った私と相反して興奮ぎみの彼が中に入ってくる。


だんだん動きが早くなるにつれ息が荒れる。


心と体は相反するらしい。
波が来ると高い声をあげてあたしは果てた。


彼も同様のようだ


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