裏切り黒田アキラ大いにぼやく(上等なヤンキー スピンオフ)
シュッと百円ライターが乾いた音を響かせた。

煙草の煙を胸一杯に吸い込んで一気に吐き出す。

小さなため息をちりばめて。


「ミサキ?」

「ん?」

「仕方ねぇから…一緒に願ってやるよ、お前の幸せ」

こんな臭いセリフにヤンキーの俺が慣れてるわけもなく

照れ臭くて眉間のシワが深く刻まれているのが自分でも分かった。

でもこうでもしなきゃ、ほだされた男の顔になりそうで…

必死に奥歯を噛みしめた。

「ありがと」

ツンとした返事。

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