愛憎友達
当日、朝葉は特別オシャレをするわけでもなく、いつもどおりの出かける準備をすると、時間に間に合うように家を出た。

今更だけどさ、もっと可愛くオシャレすればよかったってちょっと後悔だったな……。

もう少し和飛に可愛い自分を見せてあげたかった。

待ち合わせ時間の10分前に着き、ケータイを開いて時間を潰す。

今の心境を、自分のプロフに貼ってあるリアルタイムのサイトにメールで送信。

《もうすぐランド♪ってか今日暑すぎだってば…》

もうそろそろ秋が終わろうとしているのに、今日に限って異常な程気温が高い。

「お嬢さん」

お……お嬢さん……!?

ケータイをバックにしまうと同時に、誰かが朝葉の肩を叩き、声をかけてきた。

反射的に叩かれたほうに首を向ける。

そこにはいつもとまた別のオーラを出した和飛が立っていた。
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