愛憎友達
「5分前っと……。なんだ、女の子って遅刻するもんだろ?」

「あたしは遅刻なんか絶対したくない派なの!!」

そう言って肩に乗っかったままの手を払いのけた。

休日の和飛は凄くカッコ良かった。

ファッションセンスが良くて、流行りものをうまく取り入れてある。

朝葉のなんてこんなにダサいのに…。

あまりにも差がありすぎる。

はぁ……。

和飛の姿を見て、朝葉は大きなため息をついた。

「どうしたの?そんなに俺と行くの嫌だった?」

「別にそういうわけじゃないけど……」

「じゃぁ、もっと笑顔でいて欲しいな。あ、時間ねぇや。行こ!」

和飛は時計で時間を確認すると、駅へと歩いていく。

朝葉はそのうしろをついていった。
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