愛憎友達
「あら、じゃぁ和飛が一人で勝手に騒いでるだけなんだね。あの子いつも朝葉ちゃんの話するのよ。朝葉ちゃんのこと本当に好きみたいね」

この時初めて、和飛が朝葉に本気だとわかった。

軽い気持ちでの告白なら和ヱ子さんに自分の気持ちを言わないはずだ。

もちろん和飛が軽い男じゃないことくらい知っているが。

ただ、和飛が朝葉に本気だとは思っていなかったから……。

――こんなこと知ったら和飛のこと本気で好きになっちゃうよ……。

朝葉の顔がますます熱くなる。

「和飛をよろしくお願いね」

そう言って和ヱ子さんはにっこりと朝葉に微笑んだ。
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