聖男子マリア様 番外編  俺様天使奔走中につき
「相手を殺そうとするのに、その台詞はいただけない」


羽を一本抜き取って、頭の中にイメージする。


そう言えば、この間、夕食の時にアイツの弟が妙なテレビを見ていたな。

日本の妖怪がやたら出てくるアニメだった。


そういえば、妖怪に盾代わりになるヤツがいたな。

どんな奴だったか?


だめだな。

また余分なことを考えすぎた。


頭の中をアイツに汚染されすぎている。


まともな思考はどこへ行ったのか?


それでも、これをどうにかできるなら、もはやなんでもいいだろう。



「ぬりかべ~」



大きな地響きとともに、自分とネビロスの間に巨大な壁が現れる。

そのおかげで風が自分の肌を切ることもなく。


いや、ネビロスの姿さえ、その壁に遮られて見えなかった。


これでは反撃ができないな。
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