聖男子マリア様 番外編  俺様天使奔走中につき
「ちょ……ミカエル!! 盾を出したらとは言ったけど、壁の化け物出せばなんて言ってないわよ!!」


マリア。
おまえのほうこそ集中する気があるのかと尋ねたい。


「壁の化け物だろうと。防げれば盾だろう」


問題があるのだろうか?


例の壁の化け物は恐ろしく俊敏な動きで自分に襲いかかろうとしているネビロスの前に立ちはだかっている。

まるであれだな。


バスケットのディフェンスのようだ。


素晴らしい動きをしているところが、オリジナルとは異なる自分の力量だろうな。


これをアイツに見せてやりたい。
さぞや絶賛してくれるに違いないのだ。



「どけどけどけどけ~!!」


ネビロスは自分の出した壁の化け物に怯むことなく攻撃を浴びせている。


結構、しぶとい性格だ。

何も粘らなくても、諦めればいいものを。


どうやら、これもヤツのプライドを傷つけているらしい。
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