聖男子マリア様 番外編  俺様天使奔走中につき
「3本分の骨は見つけたのです。けれど、たつろうにはその3本の足さえもまだ戻らず、そして残りを見つけなければ……歩けないたつろうをここに置いたまま、自分だけそちらには行けないのです」


そう言って、オダケンは手の中にある小さな骨をたつろうのそばに並べられた骨の中に並べた。


ずっとそれを探し続けていたというわけか。


罪を清めるというよりは、愛する者を残していけないというほうが正しいのだろう。



「川原にあるのか?」


尋ねた自分にオダケンはコクリと頷いた。


「悪魔に……骨を奪われ、ここに撒かれたので」


悪趣味なヤツだ。

ネビロスだろうか?



「わかった」



そう言って、オダケンに背を向け川原に戻る。



「ミカエル!!」


驚いたようにマリアが自分の服の袖を引っ張った。


「なんだ?」

時間がないのだから邪魔をするなと言いたい。


「もしかして、探すつもり?」


もしかしなくても探すつもりだ。



「どうやって?」


どうやってとは、おまえは何が言いたいのだ?



「骨なのよ」


分かっている。
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