聖男子マリア様 番外編  俺様天使奔走中につき
「小さい骨をどうやって探すの?」


何をそんなに疑っているのだろう?

ああ。
そういうことか。


「何が大事なのか」


一言そう放ち、自分は川原に両膝をつき、地面に顔がつくくらい密着しながら手で石の間を漁る。


「ミカエル、あなたっ!!」


驚いたようにも、ひるんだようにも思える声でマリアは叫んだ。



「うるさい!! グダグダ言う暇があったら、おまえも探せ!!」


自分の気迫に押されるように、マリアは同じように膝を付いて探し始めた。



マリアがあんなに驚いたのは、間違いなく自分のこの格好だろう。


地面に膝を付き、顔が地面に貼りついてしまうほどに屈んだ姿に驚いたのだろう。



確かに……抵抗がないわけではない。



土下座のような格好のまま、あるのかどうかも定かでない、骨を探し、かき集めなければならないなどと。


たぶん、アレに出会っていなかったら自分はこんなこと、絶対に出来なかったと思う。



でも、守るのはプライドじゃない。


プライドよりも大事なものがある。


それにだ。



もしも、アイツならどうしたかを考えた。

そうしたら、これしか答えが出なかったのだ。
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