聖男子マリア様 番外編  俺様天使奔走中につき
「準備って……おまえたちも降臨するのか?」


質問に、ラファエルは振り返り、ニコリとほほ笑んだ。


「大切な友人を一人で戦わせるほど、私は不義理者ではありませんから」



言いたいことだけ言って、ラファエルは戻っていってしまった。



「おぬしは幸せもんじゃなぁ」


ポツリ。

いつの間にか隣に立っていたアロハジジィがそう呟いた。


幸せ?



「かもしれないな」



去っていくラファエルの背を見送りながら、もう少し話をしてみていいかもしれないと思った。



「じゃ、そろそろ行くかの」



アロハジジィはそう言って、にっこり笑った。



「真理矢が待っておるんじゃろ?」


そうだったな。

青く輝く水を見つめる。



「じゃ、私はここまでね」


そう言ったのはマリアだった。
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