Secret★GIRL-reverse-



しばらく沈黙が続く。


そのせいか、廊下がいつもよりやけに長くかんじる。


そんななか…


「そういえばさ、コウタロウはなんで始めからあたしが変装してるってわかったの?」



最初に口を開いたのは苺李だった。



「玲はね、カツラからあたしの栗色の髪が見えてたらしくて、それで気付いたんだって」



…………。



「玲気付いてたんなら最初から言ってくれればよかったのにさ。コウタロウもそれで気付いたんでしょ?」




「……」



さっきから玲、玲って、

……てか苺李今まで“玲”って呼んでなかったよね



「…コウタロウ?」



だからよけいむかついてたんだ。



「どうしたの?」




―――バンッ



「!!!?」




俺はたまたまとおりかかった空き教室のなかに

苺李をひっぱって
俺の腕と壁で挟んだ。



< 113 / 220 >

この作品をシェア

pagetop