Secret★GIRL-reverse-
しばらく沈黙が続く。
そのせいか、廊下がいつもよりやけに長くかんじる。
そんななか…
「そういえばさ、コウタロウはなんで始めからあたしが変装してるってわかったの?」
最初に口を開いたのは苺李だった。
「玲はね、カツラからあたしの栗色の髪が見えてたらしくて、それで気付いたんだって」
…………。
「玲気付いてたんなら最初から言ってくれればよかったのにさ。コウタロウもそれで気付いたんでしょ?」
「……」
さっきから玲、玲って、
……てか苺李今まで“玲”って呼んでなかったよね
「…コウタロウ?」
だからよけいむかついてたんだ。
「どうしたの?」
―――バンッ
「!!!?」
俺はたまたまとおりかかった空き教室のなかに
苺李をひっぱって
俺の腕と壁で挟んだ。