Secret★GIRL-reverse-
『俺をおいて帰ろうとしてんじゃねーよ』
「ごめーん。だって玲、気持ちよさそうに寝てたから、僕一人で帰ろうと思って」
なにが
ごめーんだ
いい加減そのナメ腐った喋り方やめろよ
つかこの雰囲気だと苺李に本性をばらしたみたいだな。
『その喋り方やめろ。きもい。』
「あぁ?“きもい”じゃなくて、“気持ち悪い”だろ?」
やっぱりな。
『どっちでもいーから。つか、早く帰るぞ。』
……告白はまだしてないよな?
「先に行ってろよ。」
そう言うってことは
まだか。
『あぁ?ふざけんな。』
「ふざけてねーよ」
「あのー……」
「ん?」
『あ?』
苺李が光太郎と俺を交互にみる。
「あのさ、玲はさ、コウタロウの本性知ってたの?」
『小さいころからずっと一緒にいんだから知らないことのほうがおかしいだろ。』
「玲も裏表あるから気をつけてね。」
『ねーよ。てか、いつまで苺李にくっついてんだよ。』
今だに光太郎は苺李にくっついている。
「あ。」
苺李が、光太郎に手を握られていたことを
今思いだしたかのように声をあげた。
「コウタロウ、はなして?」
つか、俺にも光太郎にも立て続けに手を握られてんじゃねーよ。
どんだけ無防備なんだよ。
「いーやーだ。」
……光太郎め。