Secret★GIRL-reverse-
『そんなわけない。兄貴にはおまえだけだよ』
「ほんとに…?ほんとうにあたしだけ…?」
『あぁ…歌恋だけだって。安心しろよ。』
だいたい兄貴、浮気できるほど器用じゃねーしな。
「…ねぇ、」
『何?』
「今そこに人いた。」
そう言って教室の入口を指差す歌恋。
『人?』
俺は入口に向かう。
もしかして苺李か?
そう思って廊下にでた。
『…苺李?』
やっぱり苺李だ。
だけど、こっちを振り向かずに、スタスタと歩いていく。
俺の声、聞こえてるよな?
シカト?
『おい、苺李!』
走りだしそうになった苺李を追いかけ、腕をつかんだ。