Secret★GIRL-reverse-
前をむいているけれど、理事長の話しなんて全く耳に入らなかった。
隣にいる苺李にばかり意識がいく。
「あ、ありえない…」
理事長の話しが終わり、生徒会長の苺李のお兄さんがでてきたとき、苺李が驚いていた。
『何が?』
もしかしてお兄さんが生徒会長だって知らなかったのか。
「い、いや…なんでもない」
そう言っているわりにはかなり挙動不振になってるし。
『華城翔瑚さんてかっこいいね。さすが華城家』
男の俺から見てもまじでかっこいいと思う。
「華城家ってやっぱすっごい有名なんだなぁ」
『当たり前じゃん!家族揃って美男美女でも有名だしね』
「そ…そうなんだ」
『でも末っ子のコだけ、謎が多いよね。』
もちろん苺李のこと。
この10年間何があったのか、苺李の存在はあまり表に公表されていない。
「だ、だねッ…」
自分のことを言われ、また苺李が挙動不振になる。
そんな苺李が面白くて…
『噂では末っ子のコが1番可愛いって聞いた。』
そんなことを言ってしまった。