Secret★GIRL-reverse-



俺の姿を見るなり、女子生徒が悲鳴をあげる。



『うるせ…』



そう小さくつぶやき、俺は打ち合わせ通りに挨拶を始めた。



――――――――
―――――…



思ったより早く挨拶が終わり、ステージ裏に戻る。



『あれ?生徒会長は?』


ステージ裏に、もう生徒会長の姿はなかった。



「あ、なんかね、比奈河くんがステージに出てすぐ生徒会室に戻って行っちゃったの」



挨拶しようと思ったのに…残念。



「挨拶も終わったし、比奈河君ももう会場に戻っていいわよ。」



『はい、わかりました。』



会場には行かずに、ステージ裏にある扉から外に出た。



外には庭があり、庭にあるベンチにねっころがる。



眠りにつきそうになったころ、誰かがくる音がして起き上がった。







「あ。」


『あ。』



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