百物語骨董店
チリンチリン



どこかで
鈴の音がした



車の急ブレーキ


ドンっ



鈍く重い
音がした


「タケル!」



息を切らせて
駆け寄った



タケルがいない



「タケルっ!」


あたりを見回すと




「お母ちゃん…」



自分の先を走っていたはずのタケルが



なぜか
自分の後ろに
立っていた



「どうなってるんだ…」


慌てて車からおりてきた運転手のおじさんも


びっくりしている


「タケル!無事でよかった…」


タケルを抱き締めた


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