百物語骨董店
「きゃっ!」


私はゾクッとして
立ちすくんだ


「おや、驚かせてしまって申し訳ありません」


美しい店主が
私に歩み寄る


「この人形…珍しいカラクリ人形で

この瞳は サファイアなんですよ

美しいでしょう」



よく見ると
人形の瞳は


キラキラと
光り輝いている


「あの…

片目がないのは…?」


私が聞くと
店主の表情が

変わった気がした


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