百物語骨董店


そこで
俺は


ひとつの疑問が
頭に浮かんだ



「…なぜ
俺の名前を…?」



この人は

俺の名前を
九十九って
知ってる…



「九十九 雷人

ツクモ 神なる人…

こんな名前の方を
見逃すわけには

いかないのですよ」



フフ、と

男は


さもおかしそうに
笑って言う



「私の可愛いペットが

…あなたを
見つけてくれたのです」




指差したのは

店の中央




大きな


…壺




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