3年D組神様
お昼は二人で屋上の給水タンクで昼寝をした。

昼寝なのにお互いなんだいろんな話をしていて熟睡したためしがない。

俺達は会えなかった期間を埋める恋人達みたいによくしゃべった。

「あの雲うまそうじゃない?」

「どれだよ、あのたい焼き?あのクリームパン?」

あ・・・子虎には全部おいしそうに見えたのか・・・。

「いや、なんでもない」

「あ!覚えてるか?お前が最初に転校してきた日」

「ああ、お前がオレにシベリアンハスキーってあだ名つけた日だろ?」

「そうそう、あれは人生最高のつっこみだったわ」

「むかついたけど確かに間合いとか最高だったな」

「だってあのルックスで子虎だぜ?もうつっこみどころ満載じゃん」

「まあな、オレもそう思うよ。自分で言うのもなんだが日本名合わないよな」

「なんで子虎なんだ?由来とかあんの?」

「強い子になるような名前がよかった母さんが親父に、日本の強い動物はなにかって聞

いたら、父さんが虎って答えたらしい。それでオレは子虎。」

「子虎ってもう小さくもないし。愛人の子どもの名前だからって適当すぎだな。名前変

えちまえば?」

「それオレも思った。トラって中国の動物だしな。オレの名前って・・・・。

まあお前の名前よりましか。」

「なんでだよ。」

「だってお前、幸せでもなきゃオスでもないもんな。」

「幸せじゃないのはあってるけど、俺は男だ!!」

「あ、そうだっけ?身体測定で女子の番になるまで保健室覗いてたから、

女子かと思ったよ。」

「うっせえ!!男の証だろ!!」

くだらない話なかり5時間目が始まっても俺達ははなしていた。

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