Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜
「剛、ありがとう。彼女になってもいいよ」
あの剛の表情を見ていたら自然とこの言葉が出ていた―…。
こんなにずっと一途思ってくれて必ず幸せにしてくれるはずだと思った。
「本当か?いいのか?」
剛はベンチの回りを何周も叫びながら跳びはねた。
「絶対、幸せにするから…。ま…り…」
呼び慣れない名前に違和感を感じ二人で笑い合った―。
「ねぇ、絶対、あの約束守ってね」
「分かってるよ」
付き合う条件にお兄ちゃんと兄弟だということを秘密にすることを約束した。
もちろん、組の名前も過去も全て。
これだけは、お兄ちゃんと篤さんとの約束だから 守らないわけにはいかなかった―。