Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜
「きゃあぁぁっ…離して…」
家に剛を入れた途端、胸倉を掴まれあたしの部屋がある二階へ投げ込まれた。
剛は侵入した時に覚えたのか家の間取り図が完璧に頭に入っていた。
「そんな可愛い唇を誰に触れさせたんだ?」
あたしの両手を持っていたロープで縛りつける剛の顔は、もはやあたしの愛した剛ではなかった。
ボサボサの髪に顎髭が伸びキツイ香水の匂いも汗の匂いに変わりホストを思わせた容易はどこにもなかった。
「剛やめて、こんな事して何になるの!お兄ちゃんは死にかけたのよ!駆け付けるのは当然じゃない」
手足をバタバタさせながら必死に抵抗した。
でも生き霊化した剛に通用するわけがなかった。
「汚くなった麻里の体を消毒しないとな」
不気味な笑みを浮かべながらあたしの体を荒々しく触り服を剥ぎ取り更に息を荒くした。