Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜


カーテンの隙間から差し込む光と小鳥の合唱が夜が明けた事を伝える。


確か…前も夜明けまで喋っていたなぁ――…。


あの時と違うのは今お兄ちゃんの腕の中にいるということ…。


あたし達は何度も何度も唇を重ねた。


時には唇が触れるだけの優しいキス――。


時にはお互い呼吸を忘れるくらい舌を絡ましながら熱いキス――。


こんなに”キス”が気持ちいものだなんて知らなかった―。


キスなんてセックスするための準備運動みたいなもんかと思っていたから。


きつく抱きしめていた腕が解けてお兄ちゃんが照れ臭そうに口を開いた。


「俺…どうかしてるよな。妹をスキになるなんて妹にキスするなんてさ。軽蔑したか?」


あたしは”ううん”と言いながら左右に頭を動かした。


それを見たお兄ちゃんはまたあたしを強く抱きしめ”もう離さない”と何度も呟き今度こそずっと一緒にいることを約束してくれた。















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