Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜
白いカーテンの隙間からいつもの様に小鳥たちが元気な朝を届けてくれる。
楽しいそうにはしゃぐ姿に思わず笑顔になる。
こんな穏やかな朝が続き退院を来週に控えていた。
とは言っても傷口の消毒とかで毎日通院することになり、この消毒液の臭いからはまだ逃れそうにはない。
朝食までまだ時間あるし煙草でも吸いに行こうかな…。
あたしは重い体を起こし引き出しから莉奈に貰った煙草を手にした。
このまま禁煙しようかと思っていたが、こうも毎日暇だと、ついつい莉奈に要求してしまい結局禁煙は出来なかった。
病室の扉を開けようとドアノブに手をかけた時、誰かの話し声が聞こえ手が止まる。
あたしの病室の前で誰……?
そっと耳を傾け息を沈める。
小声だったが男の人と女の人だということは分かった。
そして、何となく口調に覚えがあった。