Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜
〜♪♪♪〜
朝から莉奈や友達からの誕生日メールが鳴りっぱなし。
嬉しくてついつい返事してると、そのうち電話になり長話…。
そんな事を繰り返しているせいでなかなか荷物が纏まらず段ボールだけが部屋中に散らばっていた。
〜♪♪♪〜
あぁ〜もぉまた電話だ。
店の客なら悪いけどシカトさせてもらおうっと。
あたしは荷物片手に携帯のサブ画面を覗く。
”颯斗兄ちゃん”
お兄ちゃんだ…。
手にした荷物をパタンと床にほうり投げ、深呼吸して通話ボタンを押す。
ドクン、ドクン
と、鼓動の高鳴りが鼓膜を震わせた。
「もし…もし」
「麻里、元気か?お誕生日おめでとう♪今日でやっと大人の仲間入りだな。って言っても俺からしてみればまだガキやけどな」
「もぉ〜何よ!あたしはもう十分大人ですぅ!」
「アハハ…あとで迎え来るからそう怒るなって」
「う、うん」
急に嬉しい事言うから調子狂っちゃうよ…。
今日はずっと待っていた約束の日。
お父さんに言われたように一番綺麗なあたしでお兄ちゃんに会わなきゃ…。
胸元で光るエメラルドが一段と輝いていた。