Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜


「よぉ〜し!これで決まりだ」


数時間後、颯斗が筆を下ろした時には既に夜が明けようとしていた。


名付け事典を見ていたあたしはいつの間にか眠っていたらしく颯斗の声にやっと瞼を開いた。


「男なら”リュウト”女なら”マナミ”だ」


「で、どんな字書くの?」


「リュウトはドラゴンのように燃えて俺みたいに強い男になるように”龍斗”、マナミは麻里みたいに素直で愛くるしく美しい女になるように”麻愛美”完璧だな」


「そうだね」


「それぞれ俺と麻里の名前が入ってるんだぜ。こりゃあ絶対、男と女をつくらなきゃな」


満面の笑みで何度も書いは消した汚いメモ用紙を眺める颯斗は本当に嬉しそうだった。





いつか、この子達に会えると信じていたのに運命には逆らえなかった―。















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