Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜


あたしは颯斗の妻。


颯斗の組を守る権利はあたしにもある―。


「お客様こちらへ」


あたしは外道を奥の部屋に呼び出した。


「おい、ババァ!何や。こんなしけた部屋に連れて来て。俺らはピチピチギャルの体がいいんだけど」


さっきから聞いてりゃ…ババァだの何だのって…。


あたしもまだ若いってんだよ。


あたしは着物の帯下から颯斗にお守りとして渡された刀を取り出した。


「お、おい。そんな玩具で何をするんだ。使い方分かってんのか?」


外道二人は明らかに逃げ口を探しながら腰を低め、青ざめている。


「使えるか試そうやないか!あたしはね新城颯斗の妻なんだよ。ここは新城組の店だ。お前ら外道が入る所じゃねぇ」


「し、新城組?俺ら知らなかったんだ。ただ楽しく酒を飲みたかっただけなんだ。命だけは許してくれ」


外道は土下座をして財布ごと目の前に差し出した。














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