Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜
カチカチカチ――…
時計の音と近所の子供が楽しそうに遊ぶ声が聞こえる―。
何だか体が怠く、少し横になれば眠りにつくの繰り返し。
テレビを見るのすら体が動かない―。
何だか熱っぽいし連日の冷房で風邪引いちゃったかな…。
風邪薬に手を差し延べようとした時、携帯が鳴った。
サブ画面にはニューヨークに滞在中のお母さん。
お父さんが仕事に行くと暇なのか、しょっちゅうかけてくる―。
こんなタイミングにかけてくるなんて―…。
あたしは足を引きずり仕方なく通話ボタンを押した。
「はい…」
「麻里ちゃん何なの?その暗い声は?喧嘩でもしたの?若い証拠ね」
電話口で笑うお母さんの声にすら溜め息が出た。
「用事は何?あたし風邪気味なの。今薬飲んで休もうとしていたところだから…」
「麻里ちゃん…薬飲んだの!!??」
「いや…今からだけど」
「はぁ…良かった。安易に薬を飲むんじゃないわよ。今の貴女には常に妊娠の可能性があるんだから」
え……?
ニンシン……?