Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜


「ど、どうしたの?その傷…喧嘩?」


「あ、いや…実は…」


「まぁ取りあえず傷口手当てしなきゃ、上がって」


一也さんをソファーに座らせ寝室から薬箱を取り出しエタノールで傷を消毒した。


「姉さん…落ちついて聞いて下さい。会長が撃たれました」


「え…?会長さんが?ご容態は?」


「今病院で手当てしていますが…おそらく…」


一也さんはソファーから床に膝を落とし床には涙で無数の水玉模様が広がった。


「颯斗は?颯斗は大丈夫なの?」


「会長に付き添っています。これは間違いなく加賀組と戦争になるでしょう。会長を弾かれて黙って引き下がるわけにはいきませんからね」


「戦争って…殺し合いでしょ?どうしてそんな残酷なこと…話し合えば和解出来るかもしれないじゃない!」


「……姉さん、俺らは極道です。話し合いで通用する組織じゃない。組に入った時から覚悟してたんです」


「……」












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