Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜
「じゃあ、あたしも極道の妻よ!一緒に闘うわ」
「駄目です!!俺は親分から姉さんを安全な場所に連れて行くように言われてここに来たんです!!」
「あたしなら大丈夫よ!安全な場所ならここで十分」
「いいえ!!駄目です!!あいつらは必ず親分の大切な女…つまり姉さんの命も奪ってきます!会長も安全な場所に移動する時に撃たれました。あいつらは大金を払ってプロの殺し屋であるヒットマンを使ってます!だから狙いは確実に外さない。ここにいては殺されるのは時間の問題です」
必死に説得する一也さんの目は、いつもちゃらけている表情では無かった。
「で…どこに行けばいいの…?」
「ご両親のいるニューヨークに飛んで下さい。あいつらは姉さんの親の存在をまだ知らないので、ここよりは安全です」
やっと颯斗を認め始めているのに…いきなりニューヨークに喧嘩したからとか言って行ったとしても無理がある…。
あたしは返事に悩んでいた。