Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜
「じゃぁ、姉さんお気をつけて」
「主人を頼みます」
「『はい!!!』」
一也さん達に見送られ搭乗口へと向かった。
これからどれほどの時間を離れて暮らすのだろう…。
昔は二十歳の誕生日まで
という期限があったけど今回の約束に期限はない。
でもあたしと颯斗の絆は海よりも深いんだと信じながら祈るように胸元のネックレスに触れた時だった。
痛っ―…。
お腹の辺りに激しい痛みがはしった。
そして胸元のネックレスが契れ床に転がり颯斗の指輪が行き交う人込みの中に消えていく――。
え、嘘でしょ……?
今の今まで契れたことのないネックレスに不吉を感じ慌てて指輪を探した。