Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜


「あった!!!」


あたしは痛むお腹を押さえながらエメラルドの指輪の埃を払い握りしめた。


これは颯斗なんだから勝手に離れないでよ…。


指輪を鞄に入れた時、遠くからあたしの名前を叫ぶ声にスカートの埃を払いながら立ち上がる―。


「姉さん!姉さん!新城麻里さん!!」


見上げるさっき別れたはずの一也さん達だった。


あたしは笑顔で彼らが気付くように両手をあげた。


「よ、良かった。間に合って」


「一也さん、そんなに汗かいて大丈夫?一体どうしたの?」


「姉さん!!すいません!!親分がやられました!!」


え……?


颯斗がやられた……?


意味が分からない……。


「どうゆうこと?」


土下座する彼らの顔を覗き込む。


「俺らが行った時は血を流して倒れていました」


それって…


死んだってこと……?








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