Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜


「麻里、しっかりね!!あたし、ずっとそばにいるから」


莉奈に抱かれている勇大も小さい手をバタバタとさせてあたしに勇気をくれた。


「莉奈…あたしの一生の頼みを聞いてくれる…?」


「何?何でも言って!!」


「あたし……イタッ…」


話そうとした瞬間、陣痛が始まり、あまりの痛さに気を失った。



――…



「新城さん!もう少しよ!頑張って!!」


うっすらと瞼を開くと看護師さん達の姿が目に映る。


「ハァ、ハァ、もう…無理…苦しい…」


痛さで上手く呼吸が出来ないあたしは酸欠になり最も危険な状態で自力分娩が無理だと判断した医者達が慌てて帝王切開の準備を始めた。




あ…。


あたし赤ちゃんを産めないまま死んじゃうのかな…。


颯斗に怒られるだろうな…。


薄れゆく記憶の中でそんな事を思っていた。











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