Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜
「麻里!!しっかりしろ!!龍斗と麻愛美も早くママに会いたいって頑張っているんだぞ!!」
遠い所で懐かしい声が鼓膜を震わせた。
この声は…颯斗……?
どうして颯斗の声がするの…?
あたしは天国に来てしまったのだろうか…?
恐る恐る目を開けると、颯斗の姿があった。
最期に見た時と同じ格好で白装飾に身を包んだ颯斗が優しくあたしの頭を撫でる――。
「颯斗……」
「麻里、もう少しだ。最後の力を出して頑張るんだ。麻里なら出来るよな…」
「うん…」
目を閉じた瞬間、元気な産声が響いた。
一瞬なにが起こったのか分からなかった。
そして颯斗が”ありがとう”とあたしの手を握り天へと歩んで行く――…。
「颯斗!!待って!!」