Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜


―――…


「会長、今日の腕前は調子いいですね。ここらで休憩しましょうか…」


「あぁ…そうじゃな。それにしても宮滝組が解散だとはな。あのガキが死んでくれて世もやっと平和に暮らせるな」




店のレストランで陰険な顔をした外道の会話があたしの鼓膜を腐さらせる―。


あたしはウェイトレスに成り済まし、その時を待った。




「あの宮滝組のガキまさか本当に一人で来るなんて度胸は認めるけど脳みそが空っぽでしたわ…」


「会長、そんなに笑うとあの世から出てきまっせ」


「アハハ…上等やないけ。地獄から出られたとしたら、たいしたもんだな」



お冷を持つ手が怒りで奮える。



何が地獄だ…。



絶対許さない…。



地獄に堕ちるのはお前ら腐れ外道なんだよ――。










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