Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜
「おい、そこの外道ども、死人に口無しとはよく言ったもんや。でもな颯斗は死んでなんかいない…。あたしの心に生きている」
「な、なんやお前。何者じゃ」
刀を振りかざすあたしに一同が、うろたえた。
「あたしは新城颯斗の妻や。あんたら外道を生かしていたら、日本がダメになる…。約束も守れない腐ったクズどもが」
「…なんやと!!さっきから眠たいことばかり吐かしよって!」
「あんたらを地獄に堕とすまでは、ここから一歩も動くつもりはない。颯斗の無念…このあたしが晴らしたる!!」
バァン…――。
ウォォォッ…――。
拳銃の音が激しく鳴り響き、篤さんの組が次々に会長の舎弟らを撃ち殺した。
「こっちは任せて下さい!姉さんは…会長を!!」
「…ありがとう」
あたしは戦おうともせずいそいそと奥に逃げた一番憎い加賀会長を追った。