Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜
カラオケ店は飲み屋街を抜けた所にあって、途中で屋台の焼鳥をつまみながら莉奈と客の話で盛り上がりながら歩いていた。
「…やだこんな所にもいるよ。ねぇ麻里あの人達、何者だと思う?」
莉奈は急に足を止め、人気の無い所で立っている怖そうな男二人と外国人らしき人を指差した。
「え?ナンパ待ちか客の呼び込みじゃないの?」
「あんた馬鹿だねぇ。こんな人気の無い場所で呼び込みする?しかもあんな人相悪い奴らが」
莉奈は呆れたように鞄から煙草を取出して溜め息混じりに煙りを吐き出した。
「あのね、あいつらはマフィアよ!組織で動く凶悪なマフィア!」
「マフィア?何それ。そんな国あったけ?それともあの外人の名前?」
「本当に麻里は何も知らないんだから。マフィアって言うのはヤクザ!!」
「えっっ!!ヤクザ?」
「麻里、声でかいって!」
莉奈は慌ててあたしの口を手で塞いだ。