Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜


「あれ?見ない顔だな?新人か?」


莉奈の隣にちょこんと座っていたあたしの顔を組長がサングラスを上にあげながら除き込んだ。


「あっ、はい。あたしより一年遅れで入店してきたバイトの山崎麻里であたしの親友です」


緊張して固まっているあたしに莉奈が軽く自己紹介をしてくれた。


「ほぉ〜可愛いじゃん。沢山、客捕まえてね。麻里ちゃん」


「はい!」


サングラスの下から覗く優しい眼差しは、どこかお兄ちゃんに似ていた。


歳もお兄ちゃんと同じだし、きっとお兄ちゃんもこんなカッコイイ大人になっているんだろうなぁ…


「莉奈と麻里も今夜は沢山飲んで楽しめよ」


組長があたしと莉奈の肩をポンと叩き立ち上った。


「篤さん、もう帰られるのですか?」


莉奈も立ち上がり組長の腕を掴む。


「あぁ、今日はな中国から俺の兄弟が帰って来るんだよ。ここで待ち合わせしてるんだ。一年ぶりの再会だからゆっくり二人だけで飲みたくてな」



キョウダイ……??






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