Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜
「麻里ちゃんおめでとう♪はい、父さんからプレゼントだよ」
「ありがとう」
「でも、誕生日に祝えないなんて残念ね。麻里ちゃんもあたし達より友達が大切な時期になっちゃったのね」
お母さんが大きなケーキにナイフを入れながら寂しそうに言った。
誕生日の明日はバイト先のAngelで客を呼んでママや莉奈達がパーティーをしてくれる事になっていた。
だから、山崎家では前夜祭として三日の夜に誕生祝いをしてもらった。
「いいじゃないか。麻里も大人になったんだよ。父さんからのプレゼント気に入ったか?」
「うん!!」
出張先からわざわざ日帰りで帰ってきてくれたお父さん。
テーブルに並べきれない程の料理を作ってくれたお母さん。
本当にあたしは恵まれていた。
なのに…授業はサボり放題、夜はホステスなんて知ったら悲しむだろうな。
お父さん
お母さん
ごめんなさい…―。