Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜


「今日は麻里の誕生会だからゆっくりしていって下さいね」


篤さんの腕にピッタリくっつく莉奈は誰がどう見ても惚れてると思うだろう。


後ろに立っている怖い顔をした舎弟達も目尻が下がりっぱなしの篤さんを笑って見ていた。


「篤さん、今日はハヤトさんとは一緒じゃなかったんですか?


莉奈が慣れた手つきで篤さん好みの水割りを作る。


「あいつさぁ〜さっきまで一緒だったんだけど、急にプレゼント配らなきゃとか言って、慌てて消えちまったよ!慌てんぼうのサンタかってな」


篤さんの水割りから氷の絡む音が響く。


「何それ?ハヤトさんがサンタだったら子供たちみんな泣いちゃうよ。ね、麻里」


「う、うん。そうだね」


今日はあたしの誕生日。


毎年届くお兄ちゃんからの花束はまだ家を出る時は届いてなかった―。


プレゼントって何??


誰に贈るの??


まさか―――。


篤さんの言っていたことが何度も頭の中でリピートされた。













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