Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜


「麻里ちゃん、今日も塾のバイトなの?あんなに夜遅くまで大丈夫なの?お小遣足りないなら遠慮せずに言ってちょうだい。母さん心配で眠れないわ」


綺麗な器にケーキを盛りながらお母さんはあたしの顔を心配そうに覗き込んだ。


「だ、大丈夫だって。塾て言っても採点付けだし終わった後、勉強教えて貰える。バイト代も入るし一石二鳥なんだよね。それに帰りは先生が家の近くまで送ってくれるからお母さんは何も心配することないって」


「そうなの…、あんまり無理しちゃダメよ」


「う、うん」


お母さんの不安げな表情があたしの胸をチクチクと刺す。


お母さんに平気で嘘をつくなんて…ごめんなさい。


嘘をついた罪悪感からかお母さんとの空気に耐えきれず、ケーキを無理矢理口の中へ流し込むと、すぐ二階の部屋へ駆け込んだ。











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