Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜


「えっ…?どうして」


お母さんはにっこり笑い先程入れた紅茶を温め直した。


「それくらい親なんだから分かるわよ。あの莉奈ちゃんって子もなのよね。夏服をクリーニングに出そうと思って麻里ちゃんの部屋に入ったらお店の名刺が落ちてたのよ。初めは驚いたしショックだったわ…」


「……」


お母さんは紅茶を口にゆっくり流し込みながら尚も話を続けた。


「でもね…名刺を見て麻里ちゃんが、もがいているように見えたの。お小遣も全く手を付けてなかったからお金目的じゃない。きっと本当の麻里ちゃんを見つけに行ってるんじゃないかと思ってね…」


「お母さん…」


少し声を詰まらせるお母さんを目の前にしてどうしてもっと早く打ち明けなかったのかと後悔した。









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