Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜
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「麻里、バイバイ」
「お兄ちゃん!処行くの?ねぇ!!待ってよ!!行かないでよ!麻里も連れて行ってよ!」
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「イヤッッ――!!」
いつの間にか眠っていた。体中汗だくで付けっぱなしのコンポが切ない曲を奏でている。
また同じ夢…??
最近お兄ちゃんの夢を何度も見た。
お兄ちゃんが笑顔でずっと手を振りながら遠くに行ってしまう夢。
そのたびにお兄ちゃんへの思いが膨らみ、一人寂しく泣いた。
あたしがあんな奴と付き合わなければ…。
あの時、お兄ちゃんの言う事を聞いてれば、あたし達は離れ離れになることは無かったのに…―。
ずっと付き纏う後悔があたしを苦しめていた。