Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜
「はぁ??マジかよ…」
あたしは俯きながら頷いた。
「これ…あのテーブルにいる友達から貰ったの。卒業祝いに」
「拾われたのが俺で良かったな。もう落とすなよ」
笑いながらお守りをあたしの手の平に置いた。
「まさに”縁結び”だな」
「え……??」
お守りをポーチにしまうと剛が真面目な顔で水割りのお代わりを要求した。
「…ってことは山崎って彼氏いないんだな」
独り言のように呟き、作ったばかりの水割りが剛の口元で揺れていた。
剛って眼鏡外すと以外とイケメンじゃん…。なんて思っていると目が合い慌てて灰皿を交換した。
剛も煙草吸うんだ…。
しかもお兄ちゃんと同じセブンスター。
灰皿に残るセブンスターの匂いがお兄ちゃんを思い出させた。