Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜


「最近、週末になると必ず来るよね。変質者。麻里の事、絶対好きだわ。これも縁結び効果かな?」


月曜日の昼間、あたしと莉奈は買い出しを終えてAngelにいた。


Angelは月曜日が定休日なのだが、庶務課のあたし達は、また明日から始まる店の準備の為にお菓子やジュースなどの買い出しの仕事があるのだ。


「無駄口叩いてないで早く伝票書き終えちゃお」


買ってきたばかりの店用のオレンジジュースを手に取り自分の家のように寛ぐ莉奈を事務机に座らせた。


「剛君といい感じなの?最近、なんかイケメンに見えるのは気のせいかな」


「まぁね…」


そろばんを弾く隣で莉奈が、にやけながら言う。


確かに最近の剛は変わった。


髪型も今風で髪色も黒から栗色になった。


眼鏡もコンタクトになり、ダサダサのグレーのスーツもブランドの脚長スーツに変わっていた。


そして、何より変わった事と言えばお互いアドレスを教えて連絡を取り合っていることだった。












< 85 / 230 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop