Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜
「麻里、大丈夫?」
店に戻ると莉奈が心配そうに近寄る。
さっきまで莉奈を輝かせていた恋する乙女の唇は魔女のように真っ青になっていた。
「うん、大丈夫。今日はもうあたし達、仕事終わりだって。でね、金田組の人達が家まで送るそうよ。またうちに泊まり来ない?一人じゃなんか落ち着かなくて…」
「了解!」
オーナーとママに詫びを入れ、金田組の高級外車で家まで送って貰った。
うちのお父さんも外車だけど、こんなにお尻がフカフカした車に乗るのは初めてだった。
お兄ちゃんはいつもこんな高級車に乗ってるのかなぁ…と胸元に光る指輪に手を当てながら思った。