先生の秘密は恋の予感
洗面場の鏡にうつる顔をじっと見た。



私はどうかしたのか。


血迷って、本城を好きになってしまったのか。



「佳奈実は本城先生の事話す時、すごく楽しそうなんだよね。それは好きって気持ちからだと思う。佳奈実はその気持ち大切にしなさい。佳奈実の初恋だから。」



ヤダヨー。



何で私の初恋があの女タラシのホスト野郎なんだ。



マジあり得ないって。



「違う、全体違う。」


どうしても認められない。



「佳奈実、恋は楽しい事ばかりじゃないの。苦しかったり悲しかったり、嫉妬したり。佳奈実は本城先生に彼女がいて、浮気しても、嫌いになれない。」


そうなのかな。



「本城先生の彼女と浮気相手に、佳奈実は嫉妬してるの。
本城先生に自分だけを見てほしくてね。」



そんなぁ、絶対違う。



でも、この苦しい思いは何?


なんでこんなにも胸が苦しいのだろ。








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