先生の秘密は恋の予感
はぁ、なんでこんな事してんだ、私。



明日は試合らしい。



その持ち物の準備。



「足大丈夫か?帰りは待ってろ、俺が家まで送るから。」



家まで送るなんて、駄目だ、ばれちゃうよ。



あの向かいのマンションに本城が住んでる訳で、私が反対側のマンションに住んでるのが分かったら、ばれちゃうじゃん。



のぞきも出来なくなるし、ダメダメ断らなきゃ。



「本城先生大丈夫です。一人で帰りますから。」



「まだ足が腫れてるぞ。」



「とにかく結構です。」



本城、しつこいぞ。



「本城先生、俺がチャリで送りますよ。」



え、いいです、加納先輩。



「じゃ頼むな、明日も迎えに行ってやってくれ。」



明日って。



「佳奈実、明日は試合だから、頼むな。」



嫌だ。



土日は休みたいし、マンションでのぞきをしたい。



違うか。



とにかくやだ。



「私が試合行かなくてもよくないですか。 」



笑顔で言ってみた。



「駄目だ佳奈実。マネがいかないでとうする。命令だ明日は必ず来い。」


ホスト野郎、マジウザい。


絶対行かないから。


私の自由を奪うな。











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