先生の秘密は恋の予感
佳奈実と加納先輩が上手くいけば良いと思ってはいるけど。



気がつけば、佳奈実の側には必ず本城がいる。



佳奈実の頭をなぜたり、足や腕に触ったり、しまいにはお姫様抱っこ。



これってセクハラ?



本城は彼女がいるのに。



見てると佳奈実の事を本城が好きではないのか、そう思うのは私だけ。



隣にいた琉太が言った。



「本城は絶対佳奈実に気があるな。」



「やっぱり、琉太もそう思う。」


「クラスのみんながそう思ってるよ。分かってないのは当の二人。」


なるほどね。



「本城が佳奈実好きなのは分かるけど、佳奈実は興味なさそうだよ。」


そこはそう思うんだ。



「俺もそう思うよ。佳奈実は加納先輩と本気で付き合う気なのか。」


う~ん、どうだろう。



「佳奈実が本気になるなんて、今までなかったしね。」



「佳奈実は俺と本気の恋する気ないかなぁ。」


嘘。



「琉太は佳奈実が好きだったの。」



「入学式の時に一目惚れした。」


私の失恋がこの時決定。


告る前で良かったと思うしかない。


はぁ、私が好きになった人はみんな佳奈実が好きなんだよね。











< 71 / 178 >

この作品をシェア

pagetop